下にいくほど新しくなっています

1 april(tue)
26 soler jaguar moon

 HPの管理人、半蔵が結婚する。
 意外。
 つい2週間ほどまえにロンロンやミッシェルに愛の告白をして、ふられてしまったのに。
 高校の同級生と結婚するのだ。
 理由は「ひとりじゃ、淋しいから」

 あまりに突然なので、「幸せになってくれ」としか言えない。

2 april(wed)
27
soler jaguar moon

 バッカ野郎ー!
 FUCK OFF !
 ざけんじゃねー!
 くたばれ、半蔵!
 オレは「4月馬鹿のウソ」をタケちゃんやヤスコちゃんにまで、喧伝しちゃったじゃねえか。
 あらためて「口こみニュケーション」の恐ろしさを知る。
 おもしろい「ウソ」は、
 つまらない「真実」より、
 広まる。
 歴史の教科書に書かれてることは、
 「事実」ではなく、
 おもしろい「ウソ」だけかも。

3 april(thu)
28
soler jaguar moon

 バーチャル・ラーメンズの会話。
片桐「いよいよ明日だねえ!」
小林「ああ、あ、明日だ」
片桐「おっまえー、『緊張鹿取先公』だぞ」
小林「なにそれ?」
片桐「パルコの駄洒落カレンダーに応募してボツになったんだ」
小林「いまどき蚊取り線香使うやつも少ないしな」
片桐「おっまえー、わかってんなら笑えよ」
小林「そうだな。えへ」
片桐「もっと自信もてよ。こう胸を張って観客の前に出て、みなさんも大船に乗ったつもりで」
小林「タイタニック」
片桐「なにそれー!」
小林「わるかった、もっと自信をもたなきゃな」
片桐「おっまえー、人前で講演するんだから練習とかしてんだろ」
小林「した、した。 今日はストップウォッチで1時間計って『ひとりリハ』も終えたし」
片桐「おっまえー、それアブねえよ」
小林「なにがだよ」
片桐「だって、あのせまい3畳で『みなさま、今日はよくお越しくださいました』とかもみ手して笑ってんだろ。おれがのぞいた感じじゃあ、独り言の電波系だぞ」
小林「わざわざ1320円払って日光にまできてのぞくな。あれはあくまでリハーサルなんだから」
片桐「じゃあ、もう準備は万端?」
小林「万歳(バンセーイ)!」
片桐「おいおい、放棄するなよ。北朝鮮じゃないんだから」

5 april(sat)
2 planetary dog
moon

 謝辞。
 講演会も大成功のうちに終わり、スタッフのみなさんとお客さんに心から感謝します。
 サイン会に参加していただいた作家の滝本竜彦さん(「NHKへようこそ」「ハッピーネガティブ・チェーンソーエッヂ」)もお会いできて感激です。

 講演、サイン会、鼎談がおわり、大行列をつくって日ノ出町の「ファースト」に移動した。
 ライブでは「FUFU BIRD」、「ラプソディー・イン・ブルー」、「おまえの舌苔を陽にさらせ」、「Take Me To The War」、「ええじゃないか」、「Reincarnation」、アンコールに田口ランディさんが作詞してくれた「キャラバン」を歌った。もと「ショーコーマーチ」のボーカル加納秀一さんも飛び入りで盛り上げてくれた。
 さらに金沢文庫のマンションで3次会は朝までつづいた。

  早朝タケちゃんの車で日光へ帰り、さっそくネアリカをやる。
 今日のネアリカンは京都から9回目の美和ちゃんと3回目のポール(名取和宏)、2回目の清水君と奥さんの郁ちゃんとお腹のなかにいる5ヶ月の「侘助」だ。
 しかし郁ちゃんはじめ両親や親族は「侘助」という名前に猛反対している。
 仕方なくわれわれはほかの名前を提案する。

 清水 バロン伯爵。(最初から名前に爵位がついている)
 清水 ジャコブソン。(もちろん千葉県でユダヤ人として育てる)
 清水 ザボチンスカヤ。(ロシア語以外では決して話しかけないようにする)
 清水  奥様便利帳。(とにかく便利)
 清水 ー(「はじめ」ではなく、「しみずー」と伸ばす記号)

 郁ちゃんはお腹のかばうように立ち上がった。
「お願いだから、うちの子に変な胎教をほどこさないでください!」
「そうだ、とりあえず健一とかで育てて、20歳の誕生日に本当の名前を教えしたら?」
 健一はショックで3日寝込み、とうとう恋人の和美に告白する。
「和美さん、じつは君に隠していたことがあるんだ」
「なに? 健一さん」
「じつは僕、健一じゃなくバロン伯爵だったんだ」
「ええっ! まさかあなたが バロン伯爵だったなんて。じつは私も隠し事があるの」
「なんだい? 和美さん」
「 じゅつは私、かずみじゃなく、わびだったの!」

6 april(sun)
3
planetary dog moon

 今日のネアリカンは、22回のとっちゃん、10回達成の美和ちゃん、3回目の余帆子ちゃん。
 とっちゃんは80年代アイドル風の長髪をバッサリ切り、70年代「青春先生」になっていた。
 余帆子ちゃんがアフリカで知り合ったケニア在住の獣医、神戸俊平さんのことを語ってくれた。神戸さんはむっちゃくちゃパンクなおじいちゃんで、象牙を買わない運動やマサイ族支援のNGOを主宰している。
 美和ちゃんが1年かかって創作したTシャツはすごいぞ!
 有機的な曲線と幾何学模様がまぐあうウイチョル族のビジョンとそっくりだ。

7 april(mon)
4
planetary dog moon

 ひっさびさの休日だあ。
 河原の堤防に腰をおろし、雪をかむった山を見あげる。
 まだ肌寒い春風が産毛をくすぐり、やはらかい陽差しが川面にきらめく。
 こんな風にゆったりした気分になってはじめて、嵐のような日々が回想できる。
 講演会は楽しかったなあ。
 いろいろメールで感想をもらったが、はじめオレの手が震えていたそうである。
 まあ、プレスリーも、ビリー・ホリデイも、ジャニス・ジョップリンも、美空ひばりも、毎回ステージの袖で震えていたそうだ。
(強引g My Wayな比較)
 オレは中学のころからたくさんライブやっていても、話だけっていうのは生まれてはじめてである。
 自分のことを話すより、相手の話を聞くのが好きなのに、一方的に1時間も話しつづけるなんてビビるよな。
 とちゅうでふうっと楽になったのは、たぶんひきこもりの子どもをもつお母さんと目があったときのことだ。
 真剣な視線とは裏腹に口元が微笑んでいた。
 会場の風景がぶれ、ここにいる人たちのうしろに連なる先祖たち、まえに連なる未来の子どもたちの存在みたいなものを感じた。
 これは今落ち着いてからの分析であり、オレは霊能力なんてからっきしないよ。ただあの瞬間、食い入るようにオレを見つめる人々の顔がスフマートし(ぼやけ)、なつかしいような、やさしい空気につつまれたのをおぼえている。
 そこから先は、なにをどう話したのかおぼえてない。(なんと無責任な!)
 発起人の関口医院長いわく、「ばらばらに暮らしていた一族が久しぶりに再会したような不思議な懐かしさがありました」
 関口さんがしゃべりつづけていると会場から「太一さん(引きこもり経験者=「孤独のカムイ」の原作者)の話をもっと聞かせて」というリクエストはされるし、オレと関口さんのぼけぼけ会話を評して「名お笑いコンビ」という賞賛? まで受け取っている。
 コンビ名は、
  アッキーでーす(AKIRA)、ヒッキーでーす(関口宏)。ふたりあわせて、「ダウンダウン」(両方ぼけ)。とかどう?
 3月27日の日記にも書いたように、「ダウンダウン」の前世は、たき火を囲んでみやげ話をする旅人と村の長老だったんじゃないの。
 「ダウンダウン」初の珍道中が今日決まった。
 5月16日 に北海道浦河にある、とんでも精神障害者施設「べてるの家」の総会に参加する。(ヒッキーのベテルも家レポートを読んで。「酔いどれ読書日記」の1月30日)

 この1年でまわりの人を楽しませた 「妄想&幻覚大賞」の発表が楽しみである。

8 april(tue)
5
planetary dog moon

 メルモンテにいく送迎バスで、近所のおばあちゃんと乗り合わせた。
 オレは老人が大好きなので、耳元で大声をだしながら話しかける。おばあちゃんはもう90歳なので片足をあの世につっこんでいるようなものだ。いわば「半人半神」、カムイ(神様)にもっとも近い人間だ。
 それでもひとりで温泉いけるくらいしっかりしてるし、頭もぼけていない。あんのじょう、すっげーおもしろい話をしてくれた。
 題して「三途の川日帰りツアー」。
 数ヶ月ほどまえ、自宅で意識を失い近くの病院に運ばれた。
 暗いトンネルをずんずん歩いていくと、明るい場所に出た。
 どこまでもつづく平野には、小さな寺というか、神社のお堂のような家がたくさん建っている。
 黒い喪服を着た人たちがたくさん生活してるので声をかけたが、だれもふりむいてくれない。
 先に死んだ夫や兄弟を探したが、見つからなかった。(おばあちゃんは6人兄弟の末っ子で、上の5人は死んでいる)
 足下にはなだらかな滝のような川が流れている。幅1間半(2,7メートル)なのでわたれない。 川には金の紙に支えられた白いお餅が浮いている。流れていかないが、手を伸ばしてもとどかない。(こういう発言がリアルだなあ)
  左手には金色の橋が架かっている。柵が閉じていて、両脇には仁王様のような恐い番人が立っている。
 川の向こうにいきたくてたまらなかったが、どうやら無理なようだ。
 ふと、となりにかかりつけのお医者さんがいるのに気づいた。
「先生、まだいけないみたいです」
「じゃあ、帰りましょうか」
 ふっと目を開けると、病院の治療室にいた。
「先生、Kさんが意識をとりもどしましたよ!」看護婦が叫ぶ。
 おばあちゃんのうわごとを書き取っていた先生がのぞき込んだ。
「僕の帰りましょうかが、効いたみたいですね」

 温泉へいくおばあちゃんと別れて、オレはプールでおりた。
 人工的な羊水に体を浮かべ、おばあちゃんの話を反芻する。
 やっぱ三途の川ってあるんだ。
 ダンテの「神曲」にでてくる渡し守カロンは有名だし、ギリシャ人はアケロン河をわたって冥界へいく。
 川
のない砂漠の民は「門」とか、遊牧民は「柵」とか、とりあえず「ボーダー」はでてくんだな。
 でも、おばあちゃんが三途の川をわたっていたら、オレはこの話を聞けなかった。
 90歳のおばあちゃんから今日学んだ教訓は、
 「ボーダーは越さなくちゃいけない」という強迫観念は捨てろ。
 越すときは、すうっとわたっちゃうんだから。
 ルールも、計画も、無力。
 「死ねない人」、つまり今「生きているオレたち」は、
 まだ誰かに伝えられる可能性があるってこと。
 競馬の予想でもいいよ。
 臨死体験でもいいよ。
 くだらない日常で交わすくだらない会話の向こう側に、
 無数に連なる祖先や、
 未来の子どもたちのメッセージがかくされている。

 でも現実から逃げちゃだめ。

9 april(wed)
6
planetary dog moon

 「子どもはみな前世を語る」(キャロル・ボーマン。PHP)という本を読んだ。
 セラピストであり、2児の母でもある彼女は、自分の子どもたちのトラウマを前世にまでさかのぼる退行催眠によって治癒させた。
 5歳の息子チェースは独立記念日の花火大会でヒステリックに泣き出した。
 それ以来チェースの混乱はおさまらず、騒音恐怖症に陥った。
 友人の催眠療法士が家を訪ねてきたとき、チェースに退行催眠をおこなうと、5歳の子どもが信じられないことを語り出した。
「僕は岩のうしろに立っている。それで、剣のようなものが先についた銃をもってる」
「あちこちに煙が見える。あちこちでピカピカ光ってる。それから大きな音。怒鳴り声。叫び声。ドカーンという音。自分が誰を撃っているのか、僕にはよくわからない。煙がすごい。いろんなことが起こってる。すごく恐い。僕は今、動くものは何でも撃っている。人を撃つのはもういやだ」
「あっ、右手首を撃たれた」
  催眠療法士は単純な言葉遣いを心がけながらチェースに言う。
「僕たち人間は、これまでに何度も生まれ変わって、いくつもの、いろんな人生を生きてきたんだ。新しく生まれるたびに、新しい役柄を演じながらね……。僕たちはそうやって、まるで舞台俳優のようにして、つぎつぎと新しい役を演じてきたのさ。そしてそれは、人間として進歩するには、いろんな立場に立って、いろんなことを学ぶ必要があるからなんだ。僕たちは、ときには兵士になって、戦いのなかで他の人たちを殺してしまうこともあれば、別のあるときには殺されてしまうこともある。でもね、僕たちはどんなときにも、大切なことを学ぶために、自分に与えられた役柄を演じているだけなんだ」
 このセッションの2,3日後からチェースの様子は変わった。
 どんな医者に連れていっても直らず、シーツが血だらけになるほどかきむしっていた右手首の湿疹が消えた。
 騒音恐怖症が消えたどころか、チェースはドラムに興味をもちはじめ、6歳の誕生日にプレゼントされたドラムセットを打ち鳴らしているという。

 やっぱ子どもって、すごいよなあ。
 疑い深い大人より数倍の速さで、前世を思い出せる。
 精神医療の常識だけど、トラウマは無意識から意識へ顕在化させることによって解消する。「暗黒の世界で蠢く地底植物(ケレイジーケンバンドより)」はスポットライトを当てられると枯れてしまう。
 ほとんどの子どもたちは前世を思い出すことによって、自分でトラウマを解消してる。セラピストもいらない「セルフ前世療法」をやっているのだ。
 重要な自己治療過程を大人が「ウソをつくんじゃありません!」と遮断したり、「子どものたわごと」と否定することによって、我が子にトラウマ(虎と馬は重いぜ)を一生引きずらせることになる。
 「カシコイ大人が、バカな子どもに教える」という上から下に流れる「教育」なんて、
 崩壊した。
 オレたちは今日、アメリカ軍が制圧したバグダッドの街に立っている。
 富、出世、名誉、地位、正義……。
 今まで神と仰いできた価値ががれきになり、唖然ととしている。
「でも子どもたちは知っているよ。
 石油の利権も、スタッドミサイルの値段もわからないけど」
「知ってるよ」
「いったい、なにを知っているんだ?」
 いらついた大人たちが尋問する。
「知ってるよ。」
「だから……」
「お父さんと、お母さんが、愛し合ったことを」

10 april(thu)
7
planetary dog moon

 タケちゃんの奥さんヤスコちゃんが東武日光の駅前にカフェバーを開く。
 午前中から夜の8時過ぎまで大工仕事を手伝った。
 ボランティアにきてもらってるばかりじゃなく、オレだってボランティアするのだ。
 うちの屋根塗りも手伝ってくれた家具職人ケンちゃんは「具合が悪い」と会社を休んできたというから、気合いが入っている。
 店は6畳と奥に4畳半くらいのスペースがある。
 ケンちゃんはスピーカーを仕込んだ柵を制作し、オレとタケちゃんは奥の壁面を担当した。
 やってるうちにのめり込み、休憩もとらずに10時間がたってしまった。
 今さらながらネアリカンの気持ちがわかった。
 ボランティアや手伝いっていう意識さえ消えちゃって、「遊び」なんだわ。
 日常から切りはなされ、異次元のルールにのって遊ぶ。
 いちおう「目的」やうまくできたかどうかなどの「結果」は設定されるものの、それが主役ではないことに気づいた。
 本当の主役は「プロセス」。
 人生、プロセスですよ、みなさん。(看板は黄色くない)
 目的や結果なんてのはあくまで口実であって、プロセスをいかに楽しめたかによって心の豊かさが決まる。
 プロセスの楽しみ方は、いかにたくさんの失敗をして、いかによろよろと寄り道をするか。
 今日も防音用の発泡スチロールを入れ忘れてせっかく貼った壁をはがしたり、完璧に計算したはずのさんが思いっきりずれていたり。
 数日前のライブで観客の感涙を誘ったAKIRA + TAKEの正体は、使えない大工だった。
 アーティストや魅力的な人物は、対極のものを共存させる。
 「Old Hand & Baby Mind」。
 老人の手
と赤ちゃんの心。
 伝統の技術と新しい創造力だ。
 今日のAKIRA + TAKEは、
 「Old Mind & Baby Hand」だった。
 うんちくばっかたれて、技術ゼロ。

11 april(fri)
8
planetary dog moon

 バグダッドが陥落し、市民たちはアメリカ軍を満面の笑みで「ウエルカム」する。
 倒されたフセインの銅像を蹴飛ばし、肖像を引き裂く。
  「独裁者を追い払ってくれて、ありがとう」と子どもたちがカメラに手を振る。
  んなわけねえだろ?
 ついこないだまで「サダムのために死ぬ」とシュプレヒコールしていた国民が、「ブッシュさん、ありがとう」と寝返るなんて。
 歴史を望遠鏡でのぞいてごらん。
 無数の「政治家」がわがままの限りを尽くし、消えていった。
 永遠に生き残っていくのは、「民衆」だ。
 民衆にとって、「イデオロギー」やら「民族の誇り」はどうでもいい。
 とりあえず今日、明日、明後日、生きのびることが先決だ。
 略奪もしかり。
 神戸の震災のあと、がれきのマンションから友人はエアコンを盗み出していたし。
 イラク人でアメリカを本気で歓迎してるやつなんかひとりもいないよ。
 「生きのびる」というのは、きれいごとじゃない。
  ゴマをすり、正反対の演技をし、略奪しても生きのびるしたたかさ。
 正義や主義や主張を越えた生命の力はあるんだ。
 われわれの祖先たちは、そうやって生きのび、
 35億年のパースペクティブが無数のドアを開けて広がってくる。
 オレたちは、 今、ここに生かされている。
 なりふりかまわず、生きている。
 かっこよく死ぬより、
 かっこ悪く生きのびようぜ。
 だって冷蔵庫盗む姿、かっこ悪いじゃん。
 少なくともオレは、「義勇兵」より、「略奪者」むきだな。

12 april(sat)
9
planetary dog moon

 今日のネアリカンは23回目のとっちゃんと7回目の亜子ちゃんだ。
 とっちゃんが空を、亜子ちゃんが氷山をフィニッシュし、「孤独のカムイ」が完成した。
 吸い込まれるような傑作だね。「悲しみ」よりも「美しさ」を感じる。
 やっぱ「孤独」は、「芸術」の生みの親だな。
 みんな一生かかって「孤独」というネガティブなパワーを、力に変換させる装置を探し続ける。それは創作であったり、仕事であったり、スポーツであったり、旅であったり、恋であったり、友情であったり、子育てであったりするのだろう。
  「孤独」の痛みをずっと忘れずにいたい。そうすれば同じ痛みを抱えている世界中の人たちを想いやることができる。
 たとえばこんな状況にあるイラクの人たちとも。

 講演会でソウルメイトの話をしたが、亜子ちゃんの友だちがこんな質問をした。
「来世も同じ夫と結婚するのはいやなので、今のうちに離婚した方がいいですか?」
 いやいや、逆よ。
 ソウルメイトは完全に和解しあえるるまでいっしょに転生をくり返す。来世で同じ夫と結婚するのがいやなら、今世で仲直りしましょう。2歳になる娘さんがふたりを結びつけたとも考えられるので、その意志も尊重しましょう。(なんかあやしい教祖みたいになってきたな)
 べつに離婚が悪いってわけじゃなく、離婚は離婚で、学びになるから。すべては自由意志で、まあ好きなようにしろってことです。
 ということで、今回は「家族のカムイ」です。
 問題を抱えていない家族なんていませんね。(淀川長治調で)
 そうです、逆に問題を起こすために結成されたのが家族なのです。
 小さな不良グループ、「魂の暴走族だぜ、ベベさーん」って感じですね。
 問題を乗り越えて愛し合えるまで輪廻の暴走は止まりません。
 いわば「魂のルーレット族だぜ、ハニさーん」って感じですね。
 うちの家族は前半「喧嘩上等、愛下等」でしたが、後半はよろけながらも和解に至り、両親の他界によって族を解散しました。
 来世もまた彼らと族を結成したいので、後半もっと暴れておけばよかったかなと少々後悔しております。

13 april(sun)
10
planetary dog moon

 2年前、成田の日本山妙法寺で仏舎利塔落慶記念イベントに出演させてもらった。(2001年5月12〜13日の日記ライブの試聴は「南無邪華法蛇花夢」)今週末の4月20日に2周年記念のイベントがある。
 オレはネアリカでいけないが、インド舞踏、スリランカバンド、琵琶法師など、盛りたくさん。入場無料で食事まで提供してくれる。(問い合わせは成田道場0476−35−0247。)
 前日の19日19時からは、同所で大規模なピースウォークの説明会が開かれる。
 今年の11月15日オーストラリアのメルボルンを出発し、アボリジニたちと灼熱の砂漠を横断し、来年の4月に日本にわたり、北海道の二風谷(アイヌの里)から8月の広島、長崎まで歩きつづける大イベントだ。
 テーマは平和と核のない未来だ。
 なぜオーストラリアから日本かというと、世界一のウラン輸出国オーストラリアは世界のウラニウム埋蔵量の約3割をしめ、年間輸出量1万トンのうち年間3000トンは日本へ、3000トンはアメリカへ輸出している。
 おまけにオーストラリアでは一日あたりサッカー場300個分の原生林が切られ、その多くが日本に輸出されている。
 ウォークは12月10日にオーストリア、ロックスビー・ダウンズのウラン鉱山ゲートで断食をおこなう。
 1952年から1963年まで、イギリスによる核兵器実験が南オーストラリアでつづけられた。強制移住させられたり、英語の看板のみでなにも知らされなかったアボリジニたちが犠牲になっている。
 オーストラリア国民67% (Newspoll 調査による)の反対をハワード政府が無視して、採鉱会社の片棒を担ぐ。法律では正式の土地権利をアボリジニがもっているのに、賄賂と脅しによって契約に署名させられてきた。
 シドニーオリンピックでアボリジニを祭りあげたオーストラリア政府の実態はこんなものである。
 オレがこうして日記を書くパソコンの電気、自分の本の紙も、
 被爆しつづけるアボリジニや木々の命と引き替えである。
 今のオレには「電気を使わない」、「本を書かない」生活はむりだ。
 想像力を麻痺させないように、感謝して「いただきます」するしかないな。
 運命がGoサインを出せば、40度を超える真夏(南半球は12月が夏)の砂漠をアボリジニと横断したい。

15 april(tue)
12
planetary dog moon

 「弥生祭り」という日光の大祭があさってある。
 音楽の相棒タケちゃんの奥さんヤスコちゃんがカフェバーを駅前にオープンするのだが、完成はゴールデンウィークをすぎそうだ。
 ヤスコちゃんから爆弾発言があった。
「ためしに、あさってオープンしてみる」
 オレはなにも考えずに「いいじゃん、いいじゃん、なにごともトライよ」と言ってしまった。
 実際店は壁もできていないし、工事中なのに。
 あまりにも無謀なトライ。
 しかし「無謀なトライこそ人生」の連続で生きてきた信念もあるし、自分がのせてしまった責任もある。
 タケちゃんの車で宇都宮を巡り、「ベトナムコーヒー」 と「豆乳チャイ」のカップや材料を調達し、夜の9時から11時まで試飲会を開いて研究を重ねた。
 挽いたコーヒー豆をオリーブバターで炒めるいう家具職人ケンちゃんの実験が成功し、「グッとくるぜ」レベルに到達した。
 「ボランティア」はハマるねえ。
 自己責任がないだけに自由なアイディアをプレゼンテーションできる。
 明日は午前中から、自分でデザインした家具をつくる。
 画家、彫刻家、小説家、詩人、作家、ミュージシャン、にくわえて、
 家具職人デビュー。

16 april(wed)
13
planetary dog moon

 昨日というか今日の朝までネットサーフィンして、「つまみ」を探した。
 もちろんヤスコちゃんのカフェバー用である。
 「他人の店なのに、なんでこんなに一生懸命やってんだろう?」て思ったけど、たぶん「他人の店」だからおもしろいんだろう。
 無責任というポジションほど楽しいものはない。
 発想が自由に羽ばたき、無数の提案ができる。最終的に決断するのはオーナーなので、こっちは気が楽だ。
 しかし自分の提案がとおれば、うれしくて無償奉仕してしまう。
 「平成無責任男」として、「無責任入門」とか、「無責任のすすめ」とか、「無責任の時代ーガイヤ(外野)仮説」とか書こうかな。
 「努力」「根性」「忍耐」を徹底的に避ける。(今、楽しいことだけをする)
 「楽教」信者になる。(教祖も信者も自分ひとり)
  社会の中心にはならず、(逃げまくれ)
 正義にも道徳にもしばられず、(法律は自分でつくる)
 誰からもたよられず、(ちょっと淋しいが、絶対「たよられる人間」になるな!)
 計画も立てず、(計画は失敗するために立てる)
 約束はせず、(計画どうりにいかないから人生楽しい)
 携帯電話ももたない。(アリバイを消す)
 わたしは、そんな人になりたい。(じゅうぶん、なってるって)


 今日は朝の10時から椅子づくりに没頭した。
 天才家具デザイナー、ル・コルビジェを越えた傑作「ル・コロブジェ」(転びそうな椅子)を見よ。
 (チベットで買ってきたウサギとヤクの毛皮がこんなところで役立った。)

17 april(thu)
14
planetary dog moon

 今日のネアリカンは4回目のえみさん。
 「家族のカムイ」の父親の心臓部をやってくれた。
 えみさんの知人がパニック障害(パニック・ディスオーダー)という病気をもっているという。
 心臓が高鳴り、息苦しくなり、突然意識を失う。なにも危機は迫ってないのに、脳が勝手にパニック状態になる。
 救急車で運ばれて心電図などの検査をしても異常はみつからないので「気のせいです」などとかたづけられてきた。
 電車や人ごみの中で意識を失うと、電車に乗るのが恐くなり、発作を起こした場所に行けなくなる。リハビリは1回目に1駅、2回目は2駅、3回目は3駅とのる時間を少しづつのばしていく。
 知人はバイクに乗っているときと、首都高を運転しているとき、パニック発作に襲われたという。ぎりぎりの意識で路肩にバイクや車を寄せ、意識を失った。危機一髪である。
 病名こそ聞き慣れないが、昔からある病気で、ダーウィンもこの病気だったらしい。
 脳内の二酸化炭素や乳酸で発作が起こることがわかってきた。薬物療法と精神療法を組み合わせることによって治療も進化している。
 脳内神経伝達物質セロトニンやノルアドレナリンのバランスがくずれるのが一因らしい。セロトニンに作用するSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)という薬が99年から日本でも合法になり、パニック障害の治療に効果をあげている。
 オレの素人考えだが、パニック障害は幻覚系ドラッグのバッドトリップに似ている気がする。実際LSDなどでバッドトリップしたときには、トフラニールなどの抗うつ剤を飲んだりする。ドラッグによって抑制されたセロトニンを増やす作用がある。うつ病がひどくなるとセロトニンの量が正常値の半分以下になってしまう。怒りのホルモンノルアドレナリンを抑えるセロトニンは、感情を支配し、生きる気力をもたらす。
 「幸せのホルモン」セロトニンを増やすには2つの方法が有効だ。
 ひとつは、ジョギングなどのスポーツ。
 もうひとつは、恋。(マジで)

18 april(fri)
15
planetary dog moon

 ヤスコちゃんの店を命名(メーメー)した。

 Cafa

カッファ キュー

休[rest]
救[help]
求[want]
球[cube]
究[quest]

  「Cafa」はスペルのまちがいじゃなく、「カフェ」のアラビア語源である。
 16世紀のイスラム文化人が集まるサロン的存在だった。
 店名が決まったら、メニューづくりだ。
 究極のメニューづくりに世界中を飛びまわっている。


ヴェトナムコーヒー hot or ice 290yen
 細かく挽いたバター風味の豆が香り立ち、コンデンス・ミルクで甘みを調節するヴェトナム独自の作法です。

1 はじめにコンデンスミルクをグラスにたらします。
2 お湯をゆっくりと1センチほど注ぎ、
3 30秒ほど蒸らします。
4 ふたたびお湯をフィルターのふちまで注ぎ、
5 ふたを閉めて、しばし瞑想。
6 お湯がすべて落ちて、かきまぜたらできあがり。
ゆったりとしたヴェトナム時間にひたってください。
アイス・ヴェトナム・コーヒー(290円)もおすすめです。

豆乳チャイ  hot or ice 290yen
 インドのミルクティー、チャイをヘルシーにアレンジしました。アッサム地方の紅茶に9種類のスパイスをくわえ、ミルクの代わりに豆乳、沖縄黒糖のハーモニーをお試しあれ。

熊野屋のラムネ(テイクアウト不可) 290yen
昔ながらのグラニュー糖にこだわりつづける名古屋の頑固ラムネ。冷たいガラス瓶の感触、ビー玉を落とす時のスリルは、たんなる飲み物を越えて遠い記憶を喚起させてくれます。

燻製
 本物の薫製を10年にわたって追求しつづけてきた山口県「岩井くんせい屋」の傑作たちが食べられます。市販されている薫製のほとんどが大量生産のため、薫製液と化学調味液につけ込み防腐剤や酸化防止剤が使用されているのが悲しい現実です。ここに選ばれた薫製は、新鮮な素材に1本ずつ煙をかけ、完全な無添加です。職人たちの頑固さと愛情が、噛むほどに、回をかさねて食するたびに、じんわりとしみこんでいます。 
               
サバ・スモーク 290yen
冷たい海が育てた新鮮で美味しいサバをミネラルを多量に含んだ天然塩(天日干)だけで添加物は一切使用せず味付けをし、余分なものは一切与えず材料の旨みを存分に引き出してます。

下関フグ・スモーク 290yen
フグの旨味をスモークで凝縮した絶妙な味わいとシコシコ感が自慢です。日本酒にもワインにもよく合います。もったいないほど、究極の珍味です。

弁天池マス・スモーク 290yen
日本名水百選に選ばれた山口県秋芳町弁天池は、カルスト地域に見られる湧水地で、一日に55,000トンもの清水が湧き出ています。
その清水で育ったマスを、天然塩で味を引き出し、美味しさを閉じ込めました。

竹輪・スモーク 290yen
意外なことに「岩井くんせい屋」の人気投票で数々の珍味をおさえてダントツ1位。保存料無添加のチーズ竹輪(ちくわ)をがぶりと食べると、スモークの薫りと竹輪のしこしこ感、とろけそうなチーズのクリーミーな甘味に、ビックリします。
mixed portionミックス 290yen
いろいろな薫製を試したい方に一口ヴァージョンです。
 ぜんぜん頼まれてもいないのに、世界中の珍味にアクセスし、究極の「つまみ」を探す。

アボカド・ディップ 290yen
ちょっぴりスパイシーなアボカドのクリームに三角のナチョ・チップをつけるリッチな味わい。
prosciutto soupコテッキーノ・スープ 290yen
イタリアGALLONI社のパルマ生ハムの皮と季節の野菜のスープ。

500万年前の塩むすび 290yen
500万年前「Pliocene,鮮新世」の海水からできたミネラル塩で炊き込んだ玄米雑穀のおにぎりです。


究極の梅干し 290yen
本場紀州南高梅を150日以上もかけて丹念に手造りで漬け込んだ超高級梅干し。食材というより、「芸術品」です。

 すべては、我がままに。
 輪がままに。

19 april(sat)
16
planetary dog moon

 今日のネアリカンは24回目のとっちゃんだ。
 実家の埼玉でつくっている玄米をもってきてくれた。4,5ヶ月前くらいにももってきてくれたので、今年のネアリカンが食べた玄米はとっちゃんの両親が丹誠込めて育てた米だ。
 もちろん無農薬じゃないし、有機農法でもない。
 そんなんはぜんぶ「真心」で帳消し。とっちゃんの両親に感謝していただけば、消化ホルモンやセロトニンだってふえるんだから。
 とっちゃんは無口で、やわらかく微笑んでいて、詩のような言葉で話す。
 オレも初対面のときは面食らったが、24回も話していると「とっちゃん語」の権威になってきた。
 たくさん言葉を話して、取捨選択させる
より、
 少ない言葉で、想像させた方が「燃費」がいい。
 失語症になった太一さんが言った。
「自分がどれだけ無駄な言葉をしゃべっていたか、言葉をなくしてはじめてわかりました」

20 april(sun)
17
planetary dog moon

 cafa q(キュー)、怒濤の快進撃。
 昨日の夜は半蔵がポストカードをデザインしてくれた。

  今日は朝からずっと大工仕事である。
  廃材を大家さんの倉庫に運び、バックルームの壁を貼り、ケンちゃんがむっちゃかっこいいテーブルをつくった。
 昨日買った中古のテーブルやイスもとどき、白壁に試験官の花を飾るアイデアもいけそうだ。
 イメージが形になっていくプロセスこそが、真のダイナミズムを味わえる。どうせこの1週間は選挙カーのノイズで文章に集中できないからちょうどいい。
 さてと、今晩はメニューブックづくりだ。

21 april(mon)
18
planetary dog moon

 今日のネアリカンは初参加の大介くんだ。
 人身事故で電車が遅れたが、ついに待望の日光に到着した。なんとなく彼のまわりだけ時間がゆっくり流れているような気負いのなさが心地よい。
 福岡から上京して3年、伊勢丹のイタリアレストランで働き、むっちゃせまいアパートで暮らしながら、独学で絵を描きつづけてきた。
 「絵はもってきてないの?」と訊くと、「6時半にばたばた家を出たんで忘れました」という。
 「ちょっとだけなら、ネットで」と見せてもらったのが、フランスのスケートボード会社のページだ。
 大介の個展会場にフランス人の社長がふらりと入ってきて、メインデザイナーに抜擢されたという。(AKIRAの「YAKISOBA」も傑作)
 大介の作品を見よ。
 線のもつダイナミズムとスピード感は圧巻だ。
 しかもボールペンで描いている!
 ボールペンだぜ、ボールペン。宅急便のサインやら、飲み屋の伝票を書くボールペンを、ここまで芸術に昇華させたやつはいない。
 「細かい作業が好きなんです」と、大介はネアリカの落書きを喜々として貼ってくれた。近い将来大ブレークする大介が貼った「家族のカムイ」はプレミアがつきそう。
 のりにのった大介は真剣なまなざしでオレに訊いた。
「最終電車をやめて、明日の始発まで貼っていいですか?」
「だめ、qのメニューつくんなきゃなんないから」

 いつか天才大介が下絵を貼ったネアリカをみんなで貼ろう。

22 april(tue)
19
planetary dog moon

 タケちゃんとcafa q(キュー)の壁を塗った。
「おいタケ、シンナーに気いつけて壁塗んな」
「へい、親方!」
 ステインという着色剤をうすめるために2リットルものシンナーを使う。
「おいタケ、シ、シンナーに気いつけて壁塗んな」
「へい、お、親方」
 奥の部屋なので窓はなく、いっさい換気がきかない。
「お〜いタケ、シシシ、シンナーに気いつけて壁塗んな」
「へ〜い、おおお、親方」
 マジでゲロしそう。脚立の上から何度も落ちそうになる。
「おっほっほ〜いタケ、うっしっししシンナーに気いつけて壁塗んな」
「へっへっへ〜い、おっほっほ〜親方!」

 夜の7時20分から、広島の3代目春駒さんがDJをつとめるFM番組に電話出演した。春駒さんは「新婚旅行でネアリカにくる」という暴挙をおこなった伝説の人物だ。もう絶版になりかけているオレの「アジアントランス 出神」をラジオの「読んでブックり」というコーナーでとりあげてくれた。「アジアントランス 出神」は中編なのでオレの本の中でも見過ごされがちだが、プロフェッショナルな編集者や作家に賛辞をもらっている。paperbackの編集長スブやんは「これはすごい。一生AKIRAさんについていきます」と熱烈なメールをくれたし、知り合う前のランディさんもこれにインスパイアされた短編を書いている。自画自賛すると、わずか2週間で書き上げたこの中編は、オレの「スタンド・バイ・ミー」なのだ。
  春駒さんの感想メールを紹介する

 出ていることを知らなかった「出神、アジアントランス」を買って読み終えたところです。
 
僕は武道家として、骨折したまま闘い続けたことは何度もありますが多めの出血とか、切ったりすんのは、からきしダメで、以前もAKIRAさんのスカトロアートの血で書いた「ナンバー君」の制作過程を読んだだけで、体中の力が抜け、気絶しかけたことがあるくらいです。
 今回の「出神」を手に入れてすぐ自宅で口絵のカラー写真(まさに口絵!)を見ているうちに力が抜けはじめ、
  この人、なんで自転車刺しとんや?なんでフジカラーのノボリなんや?
 あ、これはツルハシじゃんか!などと驚きまくっていると
 「聖なるイニシエーションなんじゃけぇ、笑っちゃイケン」と思いつつも、ガマンできなくなり、いつのまにか本も手から滑り落ち、ついでに僕もイスから崩れ落ち、仰向けになったまま、「うへへ…ぐふふ…」と笑い続けるという異常な体験をすることができました。

 春駒さんのつぎのメール。

 日光AKIRA詣から帰ってからというもの、思い出し笑いもふくめ、なんか、いつもヘラヘラしているかんじ。
 AKIRAさん宅で「アヤワスカヴィジョン」(パブロ・アマリンゴの画集)を見せてもらったときも、そこに描かれている「同時多発的絢爛宇宙意識絵巻」とでも言いたくなるような光景に圧倒されつつも、紅白歌合戦の小林幸子似、ミカワケンイチ似の精霊を発見するうち、これまたたまらなく笑いのツボを刺激され涙しつつ笑いまくったことを思い出し、また、笑いが…
 先日、打合せ先のオフィスの便所でシッコしている時も、なぜか突然AKIRAさん宅の便所ゲタ「保釈中」が脳裏に去来し、「うわっはっは」とやってしまい、横のオッサンに気味悪がられてしまいました。
  ヤバすぎます。
 笑うことは、野口整体でいうところの愉気に通じるんでしょうか。
 僕が黒人の古いブルーズに惹かれるのも、彼らの 「ああ、なんて俺達黒人は苦しくて辛いんだ。こうなりゃもう、笑うしかねぇ!」みたいな「悲しみを突き抜けた笑い」を感じるからです。
 今回ネアリカに参加させてもらい、実際に作品を目の前にした時、この作業に関わった、さまざまな人の嬉しさや楽しさだけでなく、葛藤や孤独、とまどい、焦躁さえ、ビシビシ伝わってきて胸が熱くなりましたよ。
「いやぁ、ネアリカってほんとにいいもんですねっ! 」(水野ハルオ風に)

 昨日のネアリカン大介くんは、10月からフランスとドイツとスペインで個展があり、来年からパリに移住する。

 どうも大介です、昨日は帰ってすぐHPチェックしてメールうってたんですがテンションが上がりっ放しで変な文章になってたんで送れませんでした。
 日記でいろいろと紹介してもらってありがとうございます。
 ずっと会いたかったアキラさんに会えてといろいろ話しができて昨日は最高に楽しかったです。
 下書きの件ですが是非是非やりたいです、こちらこそ宜しくお願いします!!
 ちゃんとスケジュール調整して日光に向かいます。楽しみです。
 そうそう昨日忘れてたんですが友達がwebにこの前の個展の写真をすこしアップしてくれてます。

http://photos.yahoo.co.jp/hteachan

23 april(wed)
20
planetary dog moon

 なにげなくネットの新聞を見て、「ともさかりえ結婚!」とあった。
 相手はハイレグジーザス総代、河原くんである。
 ふたりが世田谷のマンションで同棲していたのは知っていたんだけど、
 「おめでとう」じゃん。
 ハイレグジーザスはスカトロアート展CHILL-DREN展ジャンル撲滅ライブにも出てくれたし、フジテレビの「よいこっち」に紹介したこともある。河原くんは人当たりが柔らかく、「わかってるやつ」って感じ。
 りえよ、
 いい男を射止めたな。

25 april(fri)
22
planetary dog moon

 一軒の店を構えるというのは、独立国家をつくるようなもんである。
 奥の部屋には防音を施した5層の壁を貼り、オレとタケちゃんは塗装のシンナーでぶっ飛びながら完成させた。
 プロの家具職人であるケンちゃんは、スピーカー内蔵のカウンター、テーブル4個、その他もろもろを製作した。
 ヤスコちゃんのお兄ちゃんは、家具を塗り、壁を磨き、材木の買い出しなどを担当した。
 ホセはひたすらニスを塗り、半蔵はポストカードをデザインした。
 オレは大工仕事もさることながら、ネットで世界中の美味を探し、シンプルかつ最強のメニューをつくった。
 きのうも1日中、冷凍庫や食器や食材などを買い出し、夜の11時まで準備に明け暮れた。
 いよいよ明日からプレオープンだ。
 これはオレが強引に決めた。
 ヤスコちゃんは店を開くなんてはじめてなのでもちろん勝手がわからない。タケちゃんはドルビーサラウンドシステムをつくるとか言ってるし、みんなそれぞれのこだわりがあり、なかなか先に進まないのだ。
 このままでは最大の稼ぎ時であるゴールデンウイークを逃がしてしまう。すべて手作りとはいえ、総工費30万はかかっている。まあ、となりにオープンしたレストラン「かまや」は3000万くらいかかっているが(笑)。
 客のいなくなったころにオープン→投資の回収もできず→つぎの改装費用もない→仕入れに困り→閉店→離婚。
 こういうパターンは目に見えているではないか。オレはスペインでレストランの立ち上げにも参加しているし、日光に隠居するまえは年に5回以上のペースで展覧会やライブイベントをおこなってきた。
 なにかをはじめるときにもっとも大切なのは「オーザッパ」である。
 大理石の彫刻を彫るときに、手を完璧に仕上げてから足、なんてやり方はしない。大雑把な形から彫り進めていくのである。
 ドルビーより、メニューだろ!
 完璧な壁面より、イスとテーブルだろ!
 だろがあ、だろがよう!(ラーメンズ風)
 というわけで、まだ流しの蛇口もついていないのに、むりやりプレオープンしちゃう。
 温泉帰りのネアリカンをモルモット実験に連れていくぞお。

26 april(sat)
23
planetary dog moon

 今日はネアリカギネスの記録達成。参加人数8人!
 5回目のミッシェルはパクチーが効いたアジアン鍋をつくる。
 ネアリカンNo4のエディター五月(めい)は5回目の参加と書いたが、じつは3回目だったという水増し工作をダンサー美里(みさと)が暴いた。ダンサー美里(もとテニス部エース)は初の温泉バドミントンで驚くべき成長を見せたが、オレに惨敗した。しかしあと3回やったら負けそう。
 関口医院長のもとで作業療法士をつとめる美雪ちゃんは、患者さんと卓球をしているうちにめきめき腕を上げた。「温泉卓球王」のオレに対し、「病院卓球女王」の美雪ちゃんは互角に戦った。
 もうひとり、「温泉卓球王」と「病院卓球女王」を打ち負かした「カフェ卓球女王」がいた。
 美知子ちゃんは、友人あいりんの誕生日に自作のケーキをつくり、みんなで祝った。そのケーキがとてつもなく美味いのでたずねたら、鎌倉を代表するカフェ「ヴィヴモン ディモンシュ」(フランソワ・トリュフォー監督の「日曜日が待ち遠しい」からとった名)のパティシエではないか!
 なぜかネアリカには、それぞれ「その道のプロ」が集まってくる。
 それを聞いたとたん、みんな競うように自分の誕生日を美知子ちゃんに告げる(笑)。
 ネアリカ史上、誕生日を祝うのははじめてだ。求人雑誌「an」で編集者をつとめるあいりんは勢いよく25本のろうそくを消し、美里ちゃんが差し入れたナパヴァレーの白ワインで乾杯してもらった。
 今日突然参加した2回目の順子さんは、ふたりの子どもを自分だけで出産し、自然食レストラン「あわや」を宇都宮で営んでいる。
 「人工的な自分たちの生活をもう一度見つめ直していこうよ」という強烈キャラにネアリカンたちも「ハトに豆鉄砲」状態だったが、こういう異種体験もネアリカならではだろう。
 
 温泉のあと、プレオープンした「q」にみんなでいった。
 オレが強引に決めた時間に合わせ、ヤスコちゃんをはじめ、タケちゃん、ケンちゃん、お兄ちゃんは、パニクりながら「お客さんがきてもいい状態」に店を仕上げた。
  見事である。
 床のおがくずは洗い清められ、昨日なかったイスやテーブルもきちんと配置されている。
 やるねえ、君たち。
 追い込まれてはじめて、なにが大切かの「優先順位」を考える。
 ドルビーサラウンドシステムより、グラスのホコリ拭きだろう?
 タイカレーやタイピクルスは試みとして無料。
 オーダーのベトナムコーヒーと豆乳チャイのみ300円をもらった。
 ヤスコちゃんは「味見だからぜんぶ無料」と言ったが、それではオママゴトで終わってしまう。300円払う価値のあるものを出さなくてはけないのだ。
 ネアリカンたちの感想はかなりグー!

 いけそうだ。

27 april(sun)
24
planetary dog moon

 「q」の正面ガラスについた無数のセロテープ痕を消そうとして、またシンナーで飛んでしまった。
 チミたち、またオレをあざ笑ってるなあ。
 食いぶちの原稿もそっちのけに、無償で他人の店にいれこんでいる。
 正直に告白しよう。
 オレは、「いつもなにかに熱中してないとダメなタイプーわがまま」なのだ。
 911のときは政治的発言に燃え、その後は環境問題や新しい社会システムを論じ、ハマったロックバンド「シロップ16g」を喧伝し、究極の笑い「ラーメンズ」を知らずに死ぬのはあまりにもお馬鹿さん発言をし、今日はシンナーでセロテープ痕をこすりまくっている。
 ぶっちゃけて言えば、「ミーハー」。
 かっこよく言えば、「求道者」。
 興味のないことには「不動明王」。
 おもしろいもんには「どうにも止まらない明王」。
 社会の常識ではそういう人を、
 「いってるねえ」
 「きてるねえ」
 「ばか」
 とあざ笑う。
 でもさ、誰でも「どうにも止まらない」ことをやりつづけたいのに「理性」でブレーキかけちゃうじゃん。

 やれば?

 パチンコママが車においてきた赤ちゃんを熱射病死させても、ブランド女子高生が援助交際でエイズになっても、暴走族がエストロゲン(男性ホルモン)に操られておやじを殺しても、国会議員が変態プレイしても、サラリーマンが家族崩壊を賭けて痴漢しても、社長を辞めて世界を放浪しても、いいんじゃねえの。

 痛みは、直接自分に返ってくるんだから。

 「崩壊する将来」を予想して、我慢することねえよ。
 働きすぎる「がまん人口」が地球を危機に追いやったんだから、本当の「わがまま人口」 がふえればバランスがとれる。
 わがままに生きた人間ほど、他者の大切さがわかるしね。
 わかるしね。
 しね。

 死ね。
 人類いっせいに死ぬか。
 でもオレだけ生き残っちゃうもん。
 それが、「わがまま」の黙示録。

28 april(mon)
25
planetary dog moon

 25回目のとっちゃんとふたりで「家族のカムイ」を貼った。
 とっちゃんのお父さんは、若いころ交通事故で足が不自由になった。壁やつかまるものがないと立てないのに、意地でも車いすや杖は使わない。足を引きずりながら農作業をし、3人の息子を育て上げた。
 昔はカミナリおやじを憎んだが、今は心から感謝しているそうだ。

 話は変わるが、待ちに待ったチケットがとどいた。

 アルタイの英雄叙事詩「カイ」
 ボロット・バイルシェフ
 待望の再来日公演決定!
 東京公演6月6日(金)PM7時〜(開場6時)
 文京シビックホール(大ホール)
 全席指定 前売り4800円 当日5000円

 音楽家巻上公一のヴォイスパフォーマンス、作家田口ランディのトーク、写真家川内倫子のスライドショーと盛りだくさんの内容だ。
 毎年ロシア連邦アルタイ共和国(カザフスタン・中国・モンゴル国と国境 を接する国)にかよう巻上さんに連れられて、去年ランディさんと倫子ちゃんは本場の英雄叙事詩「カイ」に触れ、魅せられた。
 ランディさんいわく「ボロットさんの声に鼓膜が振動すると、頭のなかに草原が広がってくるのよ。美しい山々がすうーっと浮き立って、馬上からそれをながめる自分がいる。現代でこんな神業をできる歌手はボロットさんしかいないんじゃない」
 東京公演はすぐ予約しないと、残りはわずからしいぞ。
 東京で見れなくてもまだまだチャンスあり。

 6月9日(月)沖繩公演。
  問い合わせ:カラカラ編集部098-857-8401 担当:長嶺。

  6月11日(水)京都公演 。
  問い合わせ:予約は限定数に達し、キャンセル待ち扱いとなります。電話:090-9714-0626
  6月13日(金)清水公演。
c:トラディショナルサウンド tel. 0543-67-1564
 tradsound@mail.goo.ne.jp

  6月14日(土)富士吉田公演。

 問い合わせ:tel. 0555-24-2938

 6月15日(日)神奈川県中井町公演。
 問い合わせ:大磯町総務部企画財政室 tel. 0463-61-4100

29 april(tue)
26
planetary dog moon

 今日のネアリカンは20歳の息子をもつ「ママSUNS」(母なる太陽チーム)だ。
 川崎の玉緒こと清子さんと、肺ガンから奇跡の復活を果たした明子さんだー!
 思い起こせば半年まえの10月12日にふたりがきたときは、大波乱が待ちかまえていることなんぞ予想もできなかった。
 11月2日、明子さんは育ての母を招待して霧降メルモンテに泊まり、ネアリカに参加している。「蝶のカムイ」が完成す19日に明子さんから電話があった。ガンを宣告され、半年の命だと。ネアリカンに呼びかけると膨大な励ましのメールが明子さんに送られ、手術したらガンが消えていたのだ。
 「半年の命」が半年後、こうして元気に復活してくれた。これだけでもネアリカをやって本当によかった。
 第2の人生のテーマは、「今までないがしろにしてきた家族を大切にする」だそうだ。
 復活がテーマだった「蝶のカムイ」と「家族のカムイ」でもどってきたのは、偶然じゃないかも知れない。

 うれしいことは重なるもので、cafa「q」に水がとおり、保健所の許可がおりた。白壁に試験管にはいった花を飾るディスプレーや、ロゴシールの入り口も完成した。
「おー、いっきに店みたくなったなあ!」とタケちゃん。
「だって、店じゃん」とヤスコちゃん。

  ランディさんから「日記でボロットのコンサートを紹介してくれてありがとう!」とメールがきた。沖縄のスタッフから昨日メールがはいったという。
 
 実は沖縄公演の詳細が決定したんだけど、それがすごいことになったのだった。
 沖縄は6月8日(日)しかも場所が読谷村の座間味城跡になったの。
 読谷村の座間味グスクは、もうすぐ世界遺産として登録される予定の場所なのだ。
 世界遺産でアルタイの英雄叙事詩を聴く。
 こんな機会は二度とないにちがいない。

 ボロット・バイルシェフ氏沖縄公演
 日時:6月8日(日) 開場18:30、開演19:00
 会場:座喜味城跡(読谷村)
 チケット:前売り2500円、当日2800円
  問い合わせ:カラカラ編集部 098-857-8401 tez@nirai.ne.jp 担当:長嶺。

 ちょっぴり残念なニュースもある。川辺川ダム反対の候補者が落選した。須藤さんのメールを紹介する。

 この何ヶ月か、人吉市長選挙の応援に精出しておりました。
 心底、ダム反対の候補者の応援をしていた何ヶ月かでした。
 ご承知のように敗退です。「ダム反対運動をする人間はばい菌だ」と言い放った、あのダム推進の現職に敗れてしまいました。
 昨年8月末、ダム反対の村上恵一さんという市議の方が「市長選挙に立候補する」という決意をあるMLで表明。
 ダム推進と反対が二分する人吉市で、市議をやめ退路を閉ざした上で、しかも団体や政党の支援なしに草の根で戦ったこの7ヶ月でした。
 一軒一軒の挨拶回りと辻立ちで理念を訴え続けていく、この候補者の姿。選挙のプロが参謀としているわけでもなく、事務所はボランティアのみ。
 こんなやり方では当選できるわけがない 人の話を聞かない、頑なだと何度も何度も「経験者」から批判されながら、自分の思うやり方を貫きとおした候補者でした。 彼の愚鈍とも言える姿は、最後のほうでは却って新鮮で、多くの人からの共感を呼びました。
 しがらみを断ち切ろう。
 紐つきの政治は止めよう。
 利益誘導型の政治は止めよう。
 市民参加の市政を、人吉を作ろう。
 川辺川ダムに反対。
 ダムができたら、球磨川の流量も水質も全部だめになる。
 観光で辛うじて維持できている人吉の財政はどうなるんだ。
 豊かな歴史と文化と自然で、全国に誇る地域を作ろう。
 に対し、「ダムができることでおちてくる財源は莫大なものがある。
 人工物を川に作るんだから、影響は多少はあるだろうが、国の言う最小限の影響に止めるを信じて、むしろ景気対策を考えよう」という現職。
 ダム反対派とダム建設推進の二極対立をふくめた『中立派二名』『ダム反対派二名』『ダム推進』の五名の候補者。
 このことで、人吉市内は勿論、県内も困惑を深めてしまったのです。
 まあ、いろんなことがあった選挙です。
 結局ふたを開けてみれば、得票率から言うと
 福永 浩介  無  現 7,958 32%(現職、ダム推進)
 田中 信孝  無  新 7,287 29%(新人、ダムに対しては中立)
 村上 恵一  無  新 6,393 26%(新人、絶対反対)
 土屋 歳明  無  新 2,292  9%(前県議、ダム反対、昨年まで推進)
 家城 正博  無  新  980  4%(新人、ダム中立)
 ということでした。 
 又、新しいスタートです。
 彼を応援した人、投票してくれた人、そして候補者自身。
 新しい輪ができると思います。
 新しい人吉を作ることを目指した動きも始まるでしょう。
 有力者に頼らず、権力に阿ることなく、権威に委ねることなく、自分の足で、自分の判断で、自分の責任で新しいスタートをはじめたいと思います。
 5月16日は以前ビデオをお送りした「ダムの水は要らん」の利水訴訟の控訴審判決。
 5月24日は、熊本市の県庁で住民討論集会。
 漁業権の収用審理も進んでいます。
 年内には何かしらの結論が出るであろう、川辺川ダム問題。
 どうか今後とも、お心を寄せてください。
 お元気で。


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