棺桶から立ちのぼる霊気
ウォーホルゾンビの出現に会場騒然!!
ヴェルヴェッツの「Sunday Morning」を替え歌にして熱唱

レポーター 池田栄

やがて身動きもできなくなったころ、お坊さんのお経がいちだんと高まり、不気味なノイズギターがかぶさってくる。すると、どうなってんのこれ? 祭壇がひとりでにガタガタ揺れだし、写 真屋ロウソクや線香立てが崩れ落ちる。
必死で棺桶を押さえ込むお坊さんを突き飛ばすように、2本の腕が突き出る!
白い布をかぶった祭壇は棺桶だったのだ。 ボサボサの銀髪に黒いサングラス、白い死に装束をまとったウォーホルゾンビは東京に復活した。
ゾンビは両腕をまえに突きだし、ヨロヨロところびながらマイクのほうへ歩いていく。(あとで本人から聞いた話だが、入場者が多すぎて30分の予定が1時間も棺桶に閉じこめられて酸欠になり、ころんだ拍子に肋骨にひびがはいり、1ヶ月も痛かったという)
「Nice to see you again」(また会えてうれしいよ)
会場はヤンヤの大喝采! そこらじゅうから「アンディー!」の叫び声。わかってるねえ、みんな。
ノイズギターがあのヴェルヴェットアンダーグラウンドの名曲 「Sunday Morning」のイントロに変わり、「Sunday Mourning(日曜日の追悼)」というの替え歌にして熱唱 。10年前の日曜日の朝、ウォーホルは息を引き取った。 「Sunday Mourning
I was dieing」からはじまり、最後は「I came back here to show you my new works」(わたしは新しい作品を君たちに見せるために戻ってきたんだよ)としめる。ジョニーウォーカー(アメリカ人コレクター)をはじめ、英語のわかる観客には受けまくっていた。
すると、偽ルー・リードやら、偽ニコやら、偽イーディーに扮した連中がトンカチをもって偽ウォーホルを取り囲み、棺桶のなかに無理やり連れ戻す。ふたを打ち付け、棺桶を担ぎ、会場から運び去る。おかしかったのは 「Sunday Morning」のメロディーにあわせ、お坊さんが木魚で「般若心経」を歌っていた。このお坊さんは、富士山にある弘願寺の住職さんだが、もとグランギニョール、現在ギャーティーズのリーダー角田大龍と聞けば納得。

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